2007年よりブランドスタートを始めて13年経つスタビライザージーンズ。
前回のブログの通り、デニムはブランドの顔となっており、
ブランドスタートから、一貫してデニムの歴史にまつわる
アイテムを作り続けています。
実際にデニムの歴史を簡単にまとめてみると、
19世紀半ばに鉱山で一攫千金を夢見た男たちが、
仕事着として、その当時もっともタフで、重労働にも耐えるウェアを
着用していたのがデニムの始まり。
ファッションとしてムーブメントを起こすのは、それから半世紀以上も経ってから。
ワークウェアが始まりであるデニム。
NEW WAVE OF OLDSCHOOL JEANSを提唱するスタビライザージーンズにとっても、
デニム=ワークウェアとして提案し、
現代の新しいデニム像を体現したアイテムが生み出されています。
今シーズンもデニムを基軸としながら、ワークウェアにまつわる、
素材、パターン、ディテールを採用して作製された
ヘビーアウターが最終デリバリーで到着しています。
8-35M stand collar chore coat |
埃除け用のアウトレイヤーワークウェア、チョアコート。
スタビライザージーンズではお馴染みのスタンドカラー仕様になっています。
ワークウェアの雰囲気にも関わらず、縫い代が少ないことでミニマムな印象に。
ワークウェアのように簡素化して、裏地はついていないのですが、
非常に温かみのある肉厚なヘビーメルトンを使用しています。
ウール、アンゴラ、ナイロンの混紡糸を使い、
メルトン特有のしっかり感は残しながら、着用の際に馴染みのよい
柔らかさも感じ取ることができる生地になっています。
毛足の長いアンゴラ繊維の風合いも、品の良さが伺えます。
この生地からイメージするのは、US NAVYのPコート。
古着でも流通のあるアイテムは、生地が硬すぎて、
現代のスタイリングとしては着づらい印象があります。
その印象を解消すべく、アンゴラを混ぜて柔らかい着心地を実現し、
デイリーに着用いただけるアウターへ。
スタビライザージーンズの軸である、スタンドカラージャケットとの相性は
最もよく合う組み合わせではないでしょうか。
ミドル丈のチョアコートに対し、同生地を採用したショート丈もご用意。
アームホールを広く取った、可動域のあるエンジニアジャケットです。
こちらは、今年の春夏もバットダイデニムで作製されていたモデル。
前回ブログでご紹介する前に完売し、ようやくご覧いただけます。
8-37M engineer jacket |
こちらは、襟元をよりすっきりさせ、襟裏・袖裏をコットンネルを
張り合わせたことで、より気軽に羽織ることのできる1着に。
スウェット、パーカーのカジュアルなアイテムの上に、リラックスした気分で、
こちらもデイリーに着てもらいたい仕上がりとなっています。
ミリタリーウェアを連想させ、メルトンの重たいイメージを払拭し、
気軽に羽織りたいワークウェア2型。
こういった上品なメルトン生地もワークウェアに繋がるのは、
とっても興味深く、面白いなぁと思います。
みなさんが思う、ワークウェアならではの生地ってなんですか?
デニムもそうであると言えるし、前途のメルトン生地だってそう。
見た目は、真逆にも感じる生地なのに同じカテゴリーに属せるのは、
しっかりしたタフな生地であるという点が、まず一つあげられると思います。
その中でも、スタビライザージーンズが最も硬くてタフだと考えた生地。
コーデュラナイロンのバリッバリの生地です。
通常のコーデュラでも分厚くて丈夫な生地であるのですが、
今回使用したコーデュラは、本来衣類では使わないバッグパックで使用する生地。
糊付けされたようにバリバリで、形状を立体的にするほど。
『ワークウェアの良質生地=コーデュラナイロン』
良質を綺麗な生地とか、極細の糸を使ったとか、
いい生地がワークウェアの良質ではなく、
『丈夫であることがワークウェアの良質』
とスタビライザージーンズは考え、STABILIZER GNZ COLD PROOFの
防寒着アウターに、コーデュラナイロンが採用されました。
8-36CN adjustable barn coat |
大き目に設定し、先程のメルトンアウターの上に、更に羽織れてしまう防寒アウター。
実際に作業現場で着てそうな、男臭い感じも魅力的だったり。
フロントは、内側のボタンに調整が可能であるため、
すっきりした印象のシルエットで着用することができます。
襟裏のボタンを止めて、スタンドカラーに出来るよう設定し、
より防寒具としての機能を果たします。
襟元の生地は、ライトメルトン。
肌当たりもよく、暖かみのあるポリエステル地。
このウォーム感を活かし、冬用のスラックスを制作しています。
0-34M wide leg trousers |
写真だとわかりづらいのですが、絶妙な鈍い光沢を持ち合わせた生地。
起毛もあり、冬はしっかり暖かく着用してもらえます。
定番となっている、クラシックディテールのワイドトラウザーに組み合わせ、
鈍い光沢が上品な印象さえ感じます。
個人的には、どこか不思議な印象の生地の見た目と感触。
ライトメルトンであるのに、きめ細かなフリースのような、
どこかカジュアルな印象も感じました。
アウトドアメーカーのアイテムと合わせてみると相性が良かったりするかも、、。
オーギーだとリサーチ、バンブーシュート辺りで合わせて欲しいです。
今回は、バーンコートの襟元との対で、セットアップを。
細かいところでセットアップってのも意外とおもしろいと思います。
一気に4型ご紹介しました。
ワーク(デニム)ウェアにまつわる、スタビライザージーンズらしい防寒具。
是非店頭にてお試しください。